封筒の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説
普通郵便で書類などを送った封筒の仕訳はどう行えばよいのか、実際に税務署で確定申告をした経験がある株式会社セラーバンクの経理担当が、使用する勘定科目、消費税の課税非課税などをすべて解説します。
封筒仕訳時の注意点としては、普通郵便で使用する茶封筒や白封筒など通常の封筒と、レターパック・スマートレター・宅急便コンパクトといった専用封筒の仕訳は消費税の点が大きく異なります。
普通郵便で使用する茶封筒や白封筒など通常の封筒の仕訳は、この点だけ混同しないよう注意すれば簡単なものとなっています。
封筒の勘定科目
普通郵便を送る際に使用した梱包用の封筒の購入時の仕訳を行うときの勘定科目には「消耗品費」と「事務用品費」の2つがあります。
どちらを使用しても大丈夫ですが、一般的に多くの会社では「消耗品費」の方を使っています。
他にもDMなど自社商品の広告のために使用した封筒であれば、「広告宣伝費」の勘定科目を使うことも出来ると言えます。
また、決算時に未使用の封筒が残った場合は勘定科目を「貯蔵品」に振り返る処理を行うことになります。
封筒の仕訳
普通郵便を送る際に使用する封筒の仕訳は以下の通りです。
◼︎封筒100枚を現金500円で購入した
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
消耗品費 | 500 | 現金 | 500 |
◼︎封筒10枚を使って普通郵便で荷物を郵送した
仕訳なし
◼︎決算時に未使用の封筒が90枚残った
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貯蔵品 | 450 | 消耗品費 | 450 |
封筒の消費税
100円ショップやコンビニなどで買うことが出来る茶封筒や白封筒など通常の封筒の消費税は外税となっています。
例えば封筒の本体価格が100円であれば、消費税率が8%であれば108円、消費税率が10%であれば110円となり、レシート上にしっかりと消費税の金額が記載されています。
一方、レターパックなどの専用封筒は、封筒を購入した際のレシート上では、消費税は0円と記載されており、非課税となっていますが、実務では消費税込みの内税金額として処理することになります。
この外税と内税が、茶封筒や白封筒など通常の封筒と、レターパック・スマートレター・宅急便コンパクトといった専用封筒の大きな違いとなりますので、帳簿に記帳する際は注意する必要があります。
関連:レターパックの仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説
定形外郵便の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説
普通郵便に該当する定形外郵便で書類などを送った郵便料金の仕訳はどう行えばよいのか、実際に税務署で確定申告をした経験がある株式会社セラーバンクの経理担当が、使用する勘定科目、消費税の課税非課税などをすべて解説します。
定形外郵便は郵便局の窓口からの差し出しはもちろんのこと、街中にある郵便ポストに投函して送られることも多い一般的な送り方です。
運賃の支払い方法は事前に切手を購入しておき、その後に送る定形外郵便の封筒に貼り付けるか、事前に切手を購入せずに郵便局の窓口で送るときに現金で支払う方法があります。
このページでは定形外郵便の様々な出し方の仕訳をすべてご紹介します。
定形外郵便の仕訳
郵便局の窓口やローソンやセブンイレブンなどのコンビニで、事前に切手を購入して送った定形外郵便の仕訳は以下の通りです。
◼︎郵便局の窓口で120円切手を10枚購入し、現金で1,200円の支払いをした
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費 | 1,200 | 現金 | 1,200 |
◼︎取引先に書類を送る目的で120円切手1枚を使用し定形外郵便で郵便局の窓口から発送した
仕訳なし
◼︎取引先に書類を送る目的で120円切手2枚を使用し定形外郵便で郵便ポストに投函して発送した
仕訳なし
◼︎決算日に120円切手が7枚未使用で事務所に保管されている
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貯蔵品 | 840 | 通信費 | 840 |
一方、事前に切手を購入せずに郵便局の窓口まで切手を貼っていない封筒を持って行き、直接料金を支払った定形外郵便の仕訳は以下の通りです。
◼︎商品を発送する目的で定形外郵便の料金250円を窓口で現金で支払い発送した
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
荷造運賃 | 250 | 現金 | 250 |
つまり、定型郵便の仕訳が発送するのは発送時やポスト投函時ではなく、切手料金支払い時であると覚えておくと良いでしょう。
後者の事前に切手を購入せずに郵便局の窓口で現金で支払った場合でも、窓口の方が250円の切手を封筒に貼っていますので、結局どちらも切手を買っているということになります。
定形外郵便の勘定科目
定形外郵便で荷物を発送した代金の仕訳を行うときの勘定科目には「荷造運賃」と「通信費」の2つがあります。
「荷造運賃」は商品を発送する際の運送費を意味する勘定科目で、「通信費」は商品以外のものを発送する際の運送費を意味する勘定科目です。
そのため、定形外郵便で商品を送りその商品から売上が上がる場合には「荷造運賃」、定形外郵便で取引先や関係会社に書類等を送るなど売上が上がっていない場合は「通信費」を使用するという使い方が一般的です。
定形外郵便は基本的にビジネス上での書類や資料の発送時に利用されることが多いので「通信費」を使うことの方が多いと言えます。
逆にAmazonや楽天などの通販、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリで売れた商品の発送で定形外郵便を使っている場合は「通信費」ではなく「荷造運賃」を使うと良いでしょう。
定形外郵便の消費税
結論から言うと、定形外郵便の消費税は送料に含まれています。同じ郵便局からの送り方であるレターパックやゆうパックもこれは同様です。
定形外郵便の仕訳のところで説明した通り、定形外郵便は自分で切手を買って送っても、窓口で料金を直接支払っても、どちらも切手を買っているという扱いになるため、定形外郵便の消費税は切手の消費税の取り扱いがどうなっているのかとなります。
切手の消費税は、切手購入時ではなく、実際にその切手で郵便物を送った際の使用時の課税仕入れとなります。
しかしながら、購入した切手を転売などはせずに自ら使用するものについては継続適用を条件として購入時の課税仕入れとして処理することが認められているので、会社の経理等の実務では購入時の課税仕入れとして処理することが一般的です。
また、郵便局やコンビニで切手を購入した際のレシート上では、消費税は0円と記載されており、非課税となっていますが、実務では消費税込みの内税金額として処理します。
なぜレシート上で非課税となっているのか、その理由としては、消費税法第6条で「国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第1に掲げるものには、消費税を課さない」と記載されており、切手を含む郵便切手類がこれに該当します。
そのため非常に特殊ではありますが、切手を購入した事業者の立場からすると、購入時には消費税は払っておらず、使用時に消費税を払うということになります。
関連:簡易書留の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説
普通郵便で現金を送るのがバレる理由と現金送付が違法である理由
普通郵便の定形郵便や定形外郵便で現金を送るのがバレるその理由と郵送での現金送付が違法である理由について解説します。
普通郵便で紙幣や小銭などの現金を送ってもバレないと思っている人は多いのですが、実際には高い確率でバレてしまい、さらに最悪の場合だと普通郵便で現金を送ると法律違反で罰せられる可能性もあります。
日本郵便で唯一現金を送ることができるのは現金書留を付けた郵便物のみで、簡易書留や一般書留を付けても送れません。
現金を送る際には必ず定形郵便や定形外郵便といった普通郵便に現金書留を付けて送るようにしてください。
普通郵便の現金送付に関する法律
日本郵便では、郵便法により普通郵便での現金を送付することは固く禁じられています。
普通郵便だけでなく、ゆうメール・クリックポスト・レターパックライト・レターパックプラス・スマートレター・ゆうパケット・ゆうパックなど、現金書留以外の全ての送り方で現金を送ることは禁止されます。
日本郵便の送り方で唯一現金を送ることのできる送り方は、後述する現金書留のみのため、現金を郵便で送る際は必ず現金書留を利用して下さい。同じオプション料金の一般書留や簡易書留を付けた場合でも現金を送ることはできないので、ご注意ください。
普通郵便で現金を送るのがバレる理由
普通郵便で現金を送った際、高確率でそのことが発覚する理由として、郵便局では現金書留以外の郵便物への現金封入を防ぐ目的で、X線での検査を行っていることが挙げられます。
さらに、日々郵便物を扱っている郵便局員の手感覚は鋭いため、紙幣・小銭いずれを送る場合であっても封筒の手触り感により、現金が封入されていることが簡単にわかってしまいます。
特に普通郵便は市販されている茶封筒や白封筒を使って梱包されて送られるので、手触り感的にも現金が入っているとすぐに分かるようになっています。
以上のようなX線検査と手触りによるチェックの2点が普通郵便で現金を送るとすぐにバレてしまう理由となっています。
現金を送ったのがバレたらどうなるのか
前述したとおり、普通郵便で現金を送ろうとしても高確率でバレてしまいます。
そして、普通郵便などで現金で送るケースは詐欺グループによる指示の事例がとても多いため、現金が封入されていることが発覚した普通郵便については、即刻警察に通報の上、差出人に返却となります。
差出人への返却の際も、通常の郵便物の返送とは異なり、差出人を保管されている郵便局まで呼び出した上で、状況を説明してもらった上での返却となります。
さらに、詐欺かどうかに関わらず、普通郵便では本来現金を送ること自体が禁じられているため、詐欺でなかった場合にも郵便局員による厳重な注意を受けることとなります。
また、差出人本人に詐欺にあっている自覚がなかったとしても、詐欺だと疑われるような事例であれば郵便局により警察に届けられる場合もあります。
詐欺の場合はもちろん、受取人である詐欺師は犯罪として罰せられますが、最悪の場合は差出人本人も法律により罰せられてしまう事例もあります。
このような理由からも、普通郵便で現金を送ることが絶対にやらないようにして、現金を送る際は次で解説する現金書留をご利用下さい。
現金を送るなら現金書留の一択
前述してきたように、普通郵便など日本郵便のほとんどの送り方では現金を送ることは禁止されており、最悪の場合は悪気がなくとも差出人または受取人のいずれかが罰せられてしまう可能性もあるので、絶対に現金は送らないようにして下さい。
日本郵便の送り方で、唯一現金を送ることができるのは現金書留のみとなっています。
現金書留は、厳密にいえば定形郵便または定形外郵便といった普通郵便に付けるオプションで、現金書留を付けた普通郵便であれば、問題なく現金を送ることができます。
現金書留を送る際は、上記画像のような現金書留専用封筒を21円で購入した上で、その中に送る現金を封入して発送します。
専用封筒には上記画像の左のような小さめの定形郵便用のものと、右のような大きめの定形外郵便用の2種類が販売されていますが、いずれも21円と金額は共通です。
なお、発送の際には追跡番号の発行などの手続きが必要なため、必ず郵便局の窓口から行う必要があります。
ただし、現金書留の送料は普通郵便+現金書留の合計額のため、最も小さくて安い定形郵便の25g以内の荷物で送る場合であっても519円からと、それなりに送料は高くなってしまいます。
通常の定形郵便など普通郵便の送料と比べると遥かに高くなってしまうので、現金を送る際は、本当に郵送で送る必要があるのか、銀行振込などと比べてどちらが良いのかを比較検討した上で、郵送を選択する際には現金書留を必ず利用するようにして下さい。
関連:現金書留とは?送り方・やり方を初めての人向けに分かりやすく解説
茶封筒とクッション封筒の処分方法!住所氏名など個人情報を守る捨て方
定形郵便や定形外郵便などの普通郵便の郵便物として送られてきた普通の茶封筒とクッション封筒の処分方法について、燃えるゴミ燃えないゴミなどの分別方法、記載された宛名や住所など個人情報を守る捨て方にも扱った上で解説します。
使用済みの封筒は再利用することはできないので、躊躇なく捨てて問題ありませんが、住所や氏名など個人情報が記載されているため、そのまま捨てることはおすすめできません。
自宅で捨てる際は家庭用のシュレッダーを利用するか、ハサミで細かく切り刻んだ上で、その地域ごとの分別方法の資源ゴミや燃えるゴミとして捨てるようにしてください。
封筒から分かる個人情報と漏洩リスク
使用済みの封筒は再利用することもできないので、躊躇なく捨てて問題ないものとなっていますが、封筒には多くの個人情報が詰まっているのでただゴミ箱に捨てるだけというのはおすすめできません。封筒には宛先である自分と差出人それぞれの住所と氏名が記載されており、場合によっては電話番号や内容品も記入されています。
これらの情報を活用すると、宛先または差出人になりきって電話でのオレオレ詐欺などに利用できてしまうので危険性が高まります。封筒を捨てる際は次に述べるように個人情報を正しく隠した上で捨てるようにしてください。
個人情報を守る正しい捨て方
上記したように封筒にはたくさんの個人情報が詰まっているため、ただゴミ箱に投げ入れるような捨て方は全くおすすめできません。個人情報を守るためには以下のような捨て方がおすすめです。◼自宅で捨てる
自宅で封筒を処分する際はゴミ箱にただ投げ入れるのはもちろんNGですが、手で破ってから捨てるのもあまりおすすめできません。
破っただけだとどうしても住所や氏名の一部や残ってしまい、またクッション封筒の場合は手で細く破くこと自体がなかなか大変になっています。
そのため、以下のような家庭用の小型のシュレッダーを活用するか、もしシュレッダーがなければハサミで可能な限り細かく切り刻むようにしてください。
家庭用シュレッダー |
クッション封筒の場合はそのままシュレッダーに掛けてしまうと壊れてしまう危険性があるので、紙の封筒部とビニールのクッション部を剥がした上で、封筒部だけをシュレッダーに掛けるようにしてください。
ただし、毎回このようにしてクッション封筒を捨てるのが面倒な方は以下のような個人情報保護スタンプも販売されているので、このようなものを封筒の個人情報欄に押すと良いでしょう。
このようなスタンプは読み取れない文字の羅列のスタンプを押すことによって、個人情報欄を読み取れなくする仕組みとなっています。
個人情報保護スタンプ |
◼郵便局で捨てる
郵便局では過去には使用済みの郵便物を回収するための回収箱というものが設置されていましたが、現在は撤去されてしまっているので基本的には郵便局で封筒を捨てることはできません。
ただし、現在でも1月〜2月頃にその地区の市区町村の自治体と協力して不要な郵便物の回収箱を設置している郵便局も存在するため、近くの郵便局で見かけた際はそこで封筒を捨てても良いでしょう。
◼コンビニで捨てる
ローソンやファミリーマート、セブンイレブンなどでは封筒の販売はされていても、使用済みの封筒を捨てることはできません。
間違っても家で出た封筒を近所のコンビニのゴミ箱に捨てることは家庭ゴミの持ち込みとなり、不法投棄に問われる可能性もありますので、くれぐれも行わないようにして下さい。
ただし、唯一ナチュラルローソンの一部の店舗に限り、「個人情報書類回収BOX」という箱が設置されてあり、ここで不要なはがきや封筒などを捨てることができます。
このBOXでは、一般家庭から出された個人情報書類を厳重なセキュリティ対策を施した上で、安全に再生原料としてリサイクルすることを目的しているので、安全に捨てられるだけでなく、環境にも配慮した処分方法と言えるでしょう。
封筒処分時の分別方法
シュレッダーなどで細かくした封筒を自宅で処分する際は、通常の紙ゴミと同様、お住まいの地域の分別方法に従って紙くずを捨てて下さい。神奈川県の横浜市や川崎市などのように古紙回収を行っている地域であれば他の紙ゴミと同様資源ゴミとして、古紙回収を行っていない地域であれば他のゴミと同様に燃えるゴミとして捨てるようにして下さい。
クッション封筒の場合は、スタンプなどで個人情報を隠したものをそのままの状態で捨てる場合は基本的には燃えるゴミとして捨てて問題ありません。
封筒部とクッション部を剥がして分けた場合は、封筒部を燃えるゴミや古紙回収、クッション部を燃えないゴミやプラスチック製容器包装として出すようにしてください。
ただし、これらの分別方法は、実際のその地域によっても異なってくるので、詳細な分別方法は一度お住まいの地域の分別方法を調べて確認するようにしてください。
関連:レターパックの処分方法!資源ゴミ等の分別方法や個人情報を守る捨て方
定形外郵便の値上げ推移!時期と理由を全解説【2024年最新版】
消費税増税や人件費アップなどの影響により、定形外郵便(普通郵便)の切手代はいくらからいくらになったのか、いつから変わったのか、これまでの定形外郵便の値上げ推移を解説します。
フリマアプリのメルカリ・ラクマ、そしてヤフオクなどのネットオークションに出品している方も参考にしてみてください。
定形外郵便の規格内と規格外は2019年10月1日から、消費増税によりこれまでの料金から最大で20円の値上げとなりました。規格内と規格外いずれも100gまでのサイズでは料金は据え置きとなりましたが、150g以上の重量では殆どで値上げとなりました。
2019年10月の消費税10%増税による値上げ
◼定形外郵便規格内
重量 | 増税前の値段 | 増税後の値段 |
50g以内 | 120円 | 120円 |
100g以内 | 140円 | 140円 |
150g以内 | 205円 | 210円 |
250g以内 | 250円 | 250円 |
500g以内 | 380円 | 390円 |
1kg以内 | 570円 | 580円 |
◼定形外郵便規格外
重量 | 増税前の値段 | 増税後の値段 |
50g以内 | 200円 | 200円 |
100g以内 | 220円 | 220円 |
150g以内 | 290円 | 300円 |
250g以内 | 340円 | 350円 |
500g以内 | 500円 | 510円 |
1kg以内 | 570円 | 580円 |
2kg以内 | 1,020円 | 1,040円 |
4kg以内 | 1,330円 | 1,350円 |
2019年10月1日の消費増税により、定形外郵便の規格内と規格外では上記表のように料金改定が行われました。
規格内と規格外のいずれも、50g以内と100g以内については料金は据え置きとなりましたが、それ以上の重量では基本的に10円〜20円程度の値上げとなりました。
なお、この料金改定により、規格内150g以内向けの210円切手が新しく販売されるようになるなど、一部の切手の料金も改定されるようになります。
もしくは2019年10月1日以降に旧料金の205円を使用する場合は、追加で5円の切手を一緒に貼り付けることで送れるようになります。205円切手をそのまま貼り付けて送っても料金不足として返送されてしまうのでご注意下さい。
関連:2019年10月の消費税10%増税による郵便料金の値上げ金額
2017年6月の郵便料金変更による値上げ
重量 | 値上げ前の料金 | 値上げ後の料金 |
50g以内 | 120円 | 120円(規格内)、200円(規格外) |
100g以内 | 140円 | 140円(規格内)、220円(規格外) |
150g以内 | 205円 | 205円(規格内)、290円(規格外) |
250g以内 | 250円 | 250円(規格内)、340円(規格外) |
500g以内 | 400円 | 380円(規格内)、500円(規格外) |
1kg以内 | 600円 | 570円(規格内)、700円(規格外) |
2kg以内 | 870円 | 1,020円(規格外) |
4kg以内 | 1,180円 | 1,330円(規格外) |
日本郵便では2017年6月1日に、増税とは関係なく人件費やガソリン代の高騰など配送コストの高騰、郵便物量の増加などを理由に、一部の送り方で値上げを行いました。
値上げ対象となった送り方は、はがき・定形外郵便・ゆうメールの3つで、定形外郵便とゆうメールには規格内と規格外という規格が導入され(後にゆうメールの規格外は廃止)、大きな荷物の場合は以前よりも配送料がかかるようになりました。
この定形外郵便が規格内と規格外という二つの規格に分かれる様になった理由として、それまでの定形外郵便では厚さの制限もなかったため、郵便受けに入り切らない大きなサイズの荷物で不在だった場合、持ち帰りとなってしまうなど配送コストが掛かっていたことがあります。
特に近年はAmazonや楽天などインターネット通販の利用者の急速な増加により、日本郵便では再配達が増えるなど配送コストに悩んでいたため、定形外郵便も規格内と規格外に分けることによって配送コストを抑えることにしました。
配達時に郵便受けに入れられる規格内を安く、郵便受けに入らないサイズが多い規格外を高く設定しておくことによって、無駄に大きく梱包されていた荷物を防ぐ意味も持っています。
なお、以下が定形外郵便の規格内と規格外それぞれの梱包に適した専用ダンボールとなります。
◼規格内
定形外(規格内)サイズの小型ダンボール |
◼規格外
定形外(規格外)サイズのダンボール |
関連:2017年6月1日の郵便・切手の値上げ一覧!ゆうパックやレターパックなど完全網羅
2014年4月の消費税8%増税による値上げ
重量 | 増税前の値段 | 増税後の値段 |
50g以内 | 120円 | 120円 |
100g以内 | 140円 | 140円 |
150g以内 | 200円 | 205円 |
250g以内 | 240円 | 250円 |
500g以内 | 390円 | 400円 |
1kg以内 | 580円 | 600円 |
2kg以内 | 850円 | 870円 |
4kg以内 | 1,150円 | 1,180円 |
定形外郵便は過去にも2014年4月の消費税率が5%から8%へ上げられた際、上記表のように値上げが行われました。
50g以内と100g以内までは料金は変わっていませんが、それ以上の料金になると、5円から最大で30円まで値上げが行われました。
なお、前述したように定形外郵便に規格内・規格外という二つの規格に分けられるようになったのは2017年6月からのため、この時の改定時の料金は現在の定形外郵便規格外に値するサイズの料金となっています。
定形郵便に付けられるオプションは速達・簡易書留・一般書留・現金書留・特定記録・配達日指定などがありますが、これらのオプションも値上げ対象となっているので、オプションを付けて送る際は送料とオプション料いずれも値上げとなっています。
関連:2014年4月1日の郵便料金改定による値上げ前後の料金比較
配達日数は値上げ前後で変更なし
定形外郵便は2019年10月に値上げが行われましたが、配達日数については値上げ前後での変更は一切ありません。定形外郵便に特定記録を付けて窓口で差し出す際に、受領証が渡されるので、そちらに記載されている追跡番号(お問い合わせ番号)を元に追跡を行うことで、荷物の配送状況を確認することができます。
参考までに2017年と2019年に送られた特定記録を付けて送られた定形外郵便の過去の実際の追跡結果を以下に掲載します。
◼2017年の東京都から愛知県に1日で配達完了した特定記録+定形外郵便
状態発生日 | 配送履歴 | 取扱局 | 県名等 |
12/18 16:15 | 引受 | 豊島高松郵便局 | 東京都 |
12/19 06:58 | 到着 | 名古屋西郵便局 | 愛知県 |
12/19 11:06 | お届け先にお届け済み | 名古屋西郵便局 | 愛知県 |
2017年12月18日(月曜日)の夕方に東京都豊島区から発送された特定記録を付けた定形外郵便は、翌日の12月19日(火曜日)の午前中に配送先である愛知県名古屋市に配達が完了しています。
◼2019年の東京都から愛知県に1日で配達完了した特定記録+定形外郵便
状態発生日 | 配送履歴 | 取扱局 | 県名等 |
07/10 19:08 | 引受 | 荒川郵便局 | 東京都 |
07/11 13:20 | 到着 | 名古屋北郵便局 | 愛知県 |
07/11 16:02 | お届け先にお届け済み | 名古屋北郵便局 | 愛知県 |
2017年7月10日(水曜日)の夜に東京都荒川区から発送された特定記録を付けた定形外郵便は、翌日の7月11日(木曜日)の夕方に配送先である愛知県名古屋市に配達が完了しています。
◼2017年の愛知県から愛知県に1日で配達完了した特定記録+定形外郵便
状態発生日 | 配送履歴 | 取扱局 | 県名等 |
11/19 09:52 | 引受 | 名古屋米野郵便局 | 愛知県 |
11/19 17:13 | 到着 | 名古屋神宮郵便局 | 愛知県 |
11/20 11:31 | お届け先にお届け済み | 名古屋神宮郵便局 | 愛知県 |
2017年11月19日(日曜日)の朝に愛知県名古屋市から発送された特定記録を付けた定形外郵便は、翌日の11月20日(月曜日)の午前中に配送先である愛知県名古屋市に配達が完了しています。
◼2019年の愛知県から愛知県に1日で配達完了した特定記録+定形外郵便
状態発生日 | 配送履歴 | 取扱局 | 県名等 |
04/26 15:52 | 引受 | 名古屋中央郵便局 | 愛知県 |
04/27 06:52 | 到着 | 豊橋郵便局 | 愛知県 |
04/27 17:50 | お届け先にお届け済み | 豊橋郵便局 | 愛知県 |
2019年4月26日(金曜日)の午後に愛知県名古屋市から発送された特定記録を付けた定形外郵便は、翌日の4月27日(土曜日)の夕方に配送先である愛知県豊橋市に配達が完了しています。
関連:定形郵便の値上げ推移!時期と理由を全解説【2022年最新版】
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