チケットストリートの定価より高い価格での転売と法律
ジャニーズやEXILEといったライブのチケットが個人売買されているチケットストリート(チケスト)でチケットが定価以上の価格で売られている理由や法律違反とならないのかと言ったことの考察についてです。
チケットストリートで出品されているチケットの多くは、定価以上の価格で出品されています。
その理由は当然、チケットが販売できれば定価と販売額との差額が利益となるからです。
要は多くの売り手はチケットストリートを利用して転売をしているわけなのですが、規約的にこの行為は問題ないのでしょうか?また国内の法律上の問題はないのでしょうか?
(追記)チケットストリートは2021年5月31日をもってサービスが終了しました。
利用規約上の表現
公式サイト利用規約では次のようになっています。利用規約第14条(禁止事項について)第3項
”転売目的で購入した商品を本サービスに出品する行為。ただし正当な手段で入手した商品についてはこの限りではない。”
ページ下部にある注釈文章
”※転売目的で購入したチケットの掲載、転売目的での注文・購入は固くお断りします。”
この二つの文章を分かりやすく読み変えると以下の様になります。
「転売目的無しで購入したチケット、または転売目的でも入手が購入以外(譲渡や贈与)であれば出品しても問題ない。また正当な手段で入手したチケットであれば転売目的の商品でも出品してよい。」
「チケットストリートで転売目的でのチケット購入はしてはならない」
ですので、例えば普通に自分が行くつもりで購入したチケットがネットで高騰しているのを発見したので、チケットストリートで定価以上で販売して利益を得る、という行為はなんら利用規約には触れないわけです。
後述しますが国の法律でネット転売を取り締まる場合には、「販売する行為」に対しての罰則ではなく、「転売目的での仕入れ」に対して罰則規定が設けられています。
そのため利用規約も転売目的での仕入れ、つまり転売目的での購入に対して禁止するという風になっているわけです。
国内の法律について
チケットストリートに限らず、インターネット通販で定価以上の価格でチケットを販売する場合に関係してくる法律として「古物営業法」と「迷惑防止条例」の二つが挙げられます。・古物営業法
チケットストリートでの売り手をする場合に、基本的には古物営業法の中でも古物商許可を受けずに営業をする無許可営業という法律違反に引っかかる場合があります。
これは古物営業法上の古物を継続および反復して販売する場合には警察から古物商の許可を受けなければならないのですが、これを受けていない場合には法律違反となるというものです。
法律の文章はわかりづらいですが、要は古物といわれるものを仕入れて販売し利益を得るということを一回だけでなく複数回行うことを営業といい、これをするには許可がいるということです。
なのでチケットが古物に当たらなければ許可もいりませんが、残念ながらチケットは古物ですのでチケットストリートで継続的に転売をする場合には古物商は法律上は必要となります。
しかし古物営業法違反でインターネット販売をしていた人が捕まったという例は実はものすごく稀であり、ネットで検索して出てくる違反例も川崎のIさんの事件ぐらいなものです。
つまり実際問題として古物営業許可証を持っていなくてもいきなり捕まることはほぼ無いといえますが、例えば急に警察庁が「古物営業法違反取り締まり強化」というようなことを始める可能性もないとは言えませんから許可を取っているに越したことはありません。
・迷惑防止条例
チケットストリートで関連してくるのは迷惑防止条例の中でも「ダフ屋行為の禁止」の項目になります。
ダフ屋の行動として定義され禁止されているのは以下の2つです。
1.公衆の場で、チケット類を他者に転売すること。
2.転売目的でチケット類を公衆に対して発売する場所において購入すること。
このうちチケットストリートに関連するのは2の方です。
1に関してですが、インターネットが公衆の場に該当するかどうかというのは法律家の間でも解釈が異なり、これという結論は出ていません。
しかし今のところはインターネットは公衆の場ではないという扱いであることが大半です。そのため1に関しては、将来的にはわかりませんが、今のところはチケットストリートでの転売とは無関係であると考えられます。
ただしチケットストリートを通じて知り合った相手に講演会場で直接取引でチケットを転売した場合にはこの法律に抵触する可能性が高いです。
そして2についてですが、「転売目的」で「チケット類」を「公衆に対して発売する場所」において「購入する」こと、とあります。
「」で囲んだ全ての項目を満たすとダフ屋とみなされ法律違反となります。
チケットストリートで転売して利益を得るための仕入れでは、「転売目的」で「チケット類」を「購入する」ところまでは当てはまります。
問題はそれが「公衆に対して発売する場所」かどうかという点だけです。
例えば新宿の映画館のチケット販売窓口は「公衆に対して発売する場所」ですので転売目的がある時点で法に触れます。ですので転売を目的として実際の窓口での購入は法律的にアウトといえます。
この「窓口」には正規の販売店だけでなく金券ショップも含まれる点には注意が必要です。
ではインターネット上の窓口、たとえばチケットぴあやePlusといったサイトで購入する場合はどうでしょうか?
この点については1の場合と同じく公衆の場とするかどうかは法的に結論が出ておらず、今のところ公衆の場ではないとの見方が強いので大丈夫だと考えられます。
ただインターネットでの販売でこの条例違反で捕まることは古物営業法違反の場合と同じくまれです。その要因として店舗の窓口購入であっても「転売目的」ということを警察は立証する必要があるので、明らかにおかしい量を購入したりしていない限り捕まえようが無いという訳です。
そもそもとしてこの条例の文章があいまいであるので、文章の解釈次第でチケットストリートでの転売が違反にもなりますし違反でなくもなります。
ですのでここで言えることは、取引量が少なければ捕まる可能性は限りなく0に近いが、逆に著しく目立つほど販売していれば目を付けられやすく、転売を取り締まる必要が出てきたときに見せしめに捕まる可能性が高くなるということです。
定価よりも高値でも売れる理由
チケットが定価以上で販売されていても誰も購入しないのであれば転売にはなりません。ですが定価以上の値がついているチケットでも問題なく購入されます。
ものの価値というのは需要と供給が釣り合う点で決まるというのは、どこかで一度ぐらいは聞いたことがあるはずです。
これに補足として需要に対して供給が少なければ価格が上がり、逆に需要に対して供給が多ければ価格が下がるというのが基本的な考え方です。
そしてこの法則は世の中のほとんど全てのものに当てはまります。そして例外なくチケットにも当てはまります。
チケットが定価よりも高値で売れる、というのは需要に対して供給が少ないことを意味しています。また本来の適正な価格よりも定価が低いとも言えます。
例えばジャニーズの嵐のコンサートチケットは定価の5倍の価格で売られているようなものもあります。
その値段でも購入したい人がたくさんいるのであれば、そのチケットの適正価格はその価格ということになります。
なので現状の嵐のコンサートチケットは適正価格に比べて大幅に安い価格で販売されているといえます。
そして適正価格よりも大幅安ということは、その値段であれば欲しいという人が用意数を大きく上回ってしまい、抽選は物凄い倍率になってしまうわけです。
ジャニーズ事務所のような公式の販売側は、転売は悪という風にしていますが、これは販売側のシステムの問題と言えます。現状では適正価格から大幅割引で売っているのですから転売してくださいと言っているようなものです。
解決策の一例としては、公式がオークション形式での販売にすれば価格も適正価格になります。そして適正価格と定価との差額での利益を目的としていた転売もできなくなります。
あくまでこれは一例ですので最善ではありませんが、そもそも公式の販売者たちにシステムの見直しという動きは見られませんのでチケットストリートでの定価以上での転売は今後もしばらくは無くならないと考えられます。
関連:チケットキャンプで転売している人を見分ける方法
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