簡易書留の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説





簡易書留で書類などを送った郵便料金の仕訳はどう行えばよいのか、実際に税務署で確定申告をした経験がある株式会社セラーバンクの経理担当が、使用する勘定科目、消費税の課税非課税などをすべて解説します。

切手を貼ってポスト投函で簡単に送れる普通郵便とは違い、簡易書留は郵便ポストからの発送はなく、郵便局の窓口で荷物のお問い合わせ番号を発行してからの発送となります。

送料の支払い方法は事前に切手を購入して送る簡易書留の封筒に貼り付けるか、郵便局の窓口で送るときに現金で支払う方法がありますので、このページでは双方の仕訳をご紹介します。

簡易書留の勘定科目



簡易書留で郵便物を発送した代金の仕訳を行うときの勘定科目には「荷造運賃」と「通信費」の2つがあります。

「荷造運賃」は商品を発送する際の運送費を意味する勘定科目で、「通信費」は商品以外のものを発送する際の運送費を意味する勘定科目です。

そのため、簡易書留で商品を送りその商品から売上が上がる場合には「荷造運賃」、簡易書留で取引先や関係会社に書類等を送るなど売上が上がっていない場合は「通信費」を使用するという使い方が一般的です。

簡易書留は基本的にビジネス上での書類の発送時に利用されることが多いので「通信費」を使うことの方が多い傾向があります。

Amazonや楽天などの通販、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリで売れた貴重な商品を安全に送るために簡易書留を使うことが多い場合は「通信費」ではなく「荷造運賃」を使うと良いでしょう。

簡易書留の仕訳



事前に切手を購入して送った簡易書留の仕訳は以下の通りです。

◼︎郵便局の窓口で320円切手を1枚と94円切手を10枚購入し、現金で1,260円の支払いをした

借方 金額 貸方 金額
通信費 1,260 現金 1,260

◼︎取引先に書類を送る目的で簡易書留を320円切手1枚と94円切手1枚の414円分を使用して発送した

仕訳なし

◼︎決算日に94円切手が9枚未使用で事務所に保管されている

借方 金額 貸方 金額
貯蔵品 846 通信費 846

一方、事前に切手を購入せずに郵便局の窓口で料金を支払った簡易書留の仕訳は以下の通りです。

◼︎商品を発送する目的で簡易書留料金414円分を窓口で現金で支払い発送した

借方 金額 貸方 金額
荷造運賃 414 現金 414

つまり、簡易書留の仕訳が発生するのは商品発送時ではなく、切手料金支払い時であると覚えておくと良いでしょう。

後者の切手を事前購入していない場合でも、窓口の方が414円の切手を封筒に貼っていますので、結局どちらも切手を買っているのです。


簡易書留の消費税



結論から言うと、簡易書留の消費税は送料に含まれています。

簡易書留の仕訳のところで説明した通り、簡易書留は自分で切手を買って送っても、窓口で料金を直接支払っても、どちらも切手を買っているという扱いになるため、簡易書留の消費税は切手の消費税の取り扱いがどうなっているのかとなります。

切手の消費税は、切手購入時ではなく、実際にその切手で郵便物を送った際の使用時の課税仕入れとなります。

しかしながら、購入した切手を転売などはせずに自ら使用するものについては継続適用を条件として購入時の課税仕入れとして処理することが認められているので、会社の経理等の実務では購入時の課税仕入れとして処理することが一般的です。

また、郵便局やコンビニで切手を購入した際のレシート上では、消費税は0円と記載されており、非課税となっていますが、実務では消費税込みの内税金額として処理します。

なぜレシート上で非課税となっているのか、その理由としては、消費税法第6条で「国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第1に掲げるものには、消費税を課さない」と記載されており、切手を含む郵便切手類がこれに該当します。

そのため非常に特殊ではありますが、切手を購入した事業者の立場からすると、購入時には消費税は払っておらず、使用時に消費税を払うということになります。

関連:切手の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説




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