年賀状の仕訳・勘定科目と消費税の課税非課税を現役経理が解説




会社や自営業等の事業関連でお世話になっている取引先や社員に送った年賀状(年賀はがき)・印刷代・年賀状ソフトの仕訳はどう行えばよいのか、実際に税務署で確定申告をした経験がある株式会社セラーバンクの経理担当が、使用する勘定科目、消費税の課税非課税などをすべて解説します。

このページでは普通に郵便局の窓口やコンビニで買った年賀状の仕訳だけでなく、余ってしまった年賀状を会社に残す場合の仕訳、余ってしまった年賀状を切手や通常はがきに交換する場合の仕訳なども合わせて解説しています。

注意する点は年賀状の消費税の扱いで、郵便局やコンビニで年賀状を購入した際のレシート上では、消費税は0円と記載されており非課税となっていますが、実務では消費税込みの内税金額として扱うなど特殊となっています。


年賀状・印刷代・年賀状ソフトの勘定科目

◼︎年賀状の勘定科目

年賀状購入時の仕訳を行う際に一般的によく使用する勘定科目は「通信費」「広告宣伝費」「交際費」のどれかで、その中でも一番多くの会社に使われているのは「通信費」です。

会社によって「通信費」「広告宣伝費」「交際費」と使っている勘定科目に違いはありますが、1つの会社内での仕訳の場合は年賀状はどの勘定科目にするか統一ルールを定め、年賀状の仕訳に「通信費」や「広告宣伝費」など複数の勘定科目が混在しないようにしましょう。

また、決算期末時の棚卸しの仕訳を行う際の余ってしまった年賀状の勘定科目は「貯蔵品」として計上するのが一般的で、この場合は「通信費」を「貯蔵品」に振り替えます。

余ってしまった年賀状を残すのではなく郵便局で切手や通常はがきに交換した場合の勘定科目は、交換する際に交換手数料が掛かるのでその費用を「支払手数料」として計上することになります。

◼︎印刷代の勘定科目

外部の印刷業者に年賀状を依頼する場合には、印刷代だけ支払うパターンと印刷と年賀状のはがき代を併せて支払うパターンがあります。

このときの勘定科目は、印刷代だけ支払う場合は「支払手数料」か「業務委託費」、印刷と年賀状のはがき代を併せて支払う場合は一括して「通信費」とするのが一般的です。

後者の場合は年賀状の勘定科目を「通信費」としている場合は「通信費」ですが、「広告宣伝費」や「交際費」としている場合はこれらの勘定科目を使うことになります。

◼︎年賀状ソフトの勘定科目

ダウンロード版でもパッケージ版でも年賀状ソフトを購入した場合の仕訳を行う際に一般的によく使用する勘定科目は「消耗品費」「事務用品費」で、一番多くの会社に使われているのは「消耗品費」です。

こちらは上記の年賀状代と印刷代とは全く異なる勘定科目となりますので合算計上することは出来ません。

年賀状・印刷代・年賀状ソフトの仕訳

1枚63円の年賀状、印刷代、年賀状ソフトの実務で使う実際の仕訳は以下の通りです。

◼︎年賀状100枚を郵便局の窓口にて現金で購入した

借方 金額 貸方 金額
通信費 6,300 現金 6,300

◼︎決算期末時の棚卸しの際に年賀状が30枚余っていた

借方 金額 貸方 金額
貯蔵品 1,890 通信費 1,890

◼︎余った年賀状10枚を交換手数料として現金で50円支払い切手に交換した

借方 金額 貸方 金額
支払手数料 50 現金 50

◼︎印刷業者に年賀状の印刷を依頼し印刷代だけ現金で5,000円支払った

借方 金額 貸方 金額
支払手数料 5,000 現金 5,000

◼︎印刷業者に年賀状の印刷を依頼し印刷と年賀状のはがき代を併せて現金で8,000円支払った

借方 金額 貸方 金額
通信費 8,000 現金 8,000

◼︎年賀状ソフトを30,000円でクレジットカード支払いで購入した

借方 金額 貸方 金額
消耗品費 30,000 未払金 30,000

◼︎上記の年賀状ソフトの代金が銀行口座から引き落とされた

借方 金額 貸方 金額
未払金 30,000 普通預金 30,000


年賀状の消費税

年賀状の消費税については、購入時ではなく、実際にその年賀状で郵便物を送った際の使用時の課税仕入れです。

しかしながら、年賀状を転売などはせずに自ら使用するものについては継続適用を条件として購入時の課税仕入れとして処理することが認められているので、会社の経理等の実務では購入時の課税仕入れとして処理することが一般的です。

郵便局やコンビニで年賀状を購入した際のレシート上では、消費税は0円と記載されており、非課税となっていますが、実務では消費税込みの内税金額として処理します。

そのため消費税10%を加味した場合の仕訳は以下のようになります。

◼︎年賀状100枚を郵便局の窓口にて現金で購入した

借方 金額 貸方 金額
通信費 5,670 現金 6,300
仮払消費税 630

なぜレシート上で非課税となっているのか、その理由としては、消費税法第6条で「国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第1に掲げるものには、消費税を課さない」と記載されており、年賀状を含む郵便切手類がこれに該当します。

そのため非常に特殊ではありますが、年賀状を購入した事業者の立場からすると、購入時には消費税は払っておらず、郵送時に消費税を払うということになります。

関連:書き損じたハガキや余った年賀状を新品や別のものに交換する方法



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